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IMPACT LAB

インパクトラボ

#03 周囲を引き寄せていくための話し方―ファンドレイジング・コンサルタントへの道

2021年とのスタートと共に、何か新しいことを始めようとしても、コロナ感染拡大の影響で、どうしても閉じこもりがちになってしまうということになってしまう。

しかしながら、対面での接点は少ないかもしれないが、オンラインでの面談や、文字によるコミュニケーションで、大いに補完して、新しい繋がりを増やしている団体もある。ファンドレイジングのコンサルタントにとっても、得意先だけでなく、時には伴走支援の一環で同行して、企業などの法人営業のサポートを行ったり、手本を見せて話し方の手ほどきをすることが、やってくる。

知らない人へ話しかけるのは、やはり不安になるという人は実は「かなり見込みがある」。いわゆる「口から先に産まれた」と称されるような人の中には虚実も混ぜてでも有利に働きかけるような「盛った」話を展開してしまうが、それでは真に影響を与えているとは言えない。社会を変えるぐらい取り組みを展開するためには、周囲にいる人にも小さくてもよいから「おっ!」と思わせ、こちらに気持ちを振り向かせ、もう少し詳しくとか、何かの時に思い出してもらえるように印象付けておくなどができるようになっていて、それが共感の連鎖に繋がっていく。

よいプレゼンとは

プレゼンテーションとは何か?というと、極めて言えば、「相手に対するプレゼント」。どんなプレゼントかと言えば、相手が「正しい判断をできるように手助け」することで、何について判断してもらうかと言えば、「足りない経営資源について支援」したいと判断できるようにすることとなる。

それを磨くためにおススメしている方法は「エレベータートーク」だ。これは、シリコンバレーの起業家が投資家とさも偶然に乗り合わせたかのように、エレベーターに乗り込み、そのなかで自分たちの事業について説明して、目的階に達した時には投資を引き出したことに由来していて「エレベーターピッチ」とも言われる。短時間で自分たちのすべてを語ることはできないが、興味を持たせ、関係性を高めることはできる。短い時間でいろいろな人と1分間でトークして、それを繰り返し、言葉を磨いていくことで、能力を高めていく。

以前に本稿においてもこの部分を詳しく紹介したので、あわせてお読みいただきたい。

共感の輪が広がる、周囲を巻き込む人の話し方~エレベータートークの実習から学ぶこと

エレベータートークの原稿を作成するために

会話の1分は、文章にすると300字程度と言われている。具体的には話したい内容のキーワードを書き出して、前後の順番を考えて、それを繋げていって成文化する。次の要点を加味して、300文字程度で紹介を考えてみよう。

  1. 自分の強みや、自分を表す形容詞、売り文句、興味のあることなどを考える
  2. それらの材料をもとに、自分は何者なのか、聞き手にどのような行動をしてほしいか、などをメモに書き出す
  3. 書いたメモを推敲し、長い表現を短く改めて原稿を完成させる。

エレベータートークのコツは、相手の心に残るキーワードやエピソードを盛り込み、フックのかかるようにすること。そして1分間という限られた時間内であるので、シンプルな構成で伝え、言葉以上のモノを伝える、もっと話を聞きたいと相手に思わせること、つまり興味と期待感を持たせることが肝要だ。

ポイントは「短い時間で、端的にメリットを説明し、興味を持たせる」その次のステップとして本格的なプレゼンテーションの機会を得ること。そのためには、聞き手にプレゼンテーションの内容(事業概要)についてのイメージや興味をかき立て、その結果や成果に期待感を抱かせることが重要になる。

鉄則1「全てをわかってもらおうとしない」
鉄則2「最大の目的、興味をもってもらうこと」
鉄則3「練習場でできないことは試合中にできない」

エレベータートーク達人への道

団体名称を説明する

名前の由来については聞かれることが想定されるため、簡潔に答えられるように準備する

話をやめるタイミングを心得る

自団体のことを喋り過ぎる(全てを話そうとする)のでなく、興味を持ってもらうことに主眼を置く

練習を繰り返す

本番の前に友人や同僚を前に練習したり、インターネットで上手なスピーチを参考する

データは出さない

コミュニケーションの基本は事実に基づいたストーリーを伝えることであり、データ、専門用語を伝えることではない

相手のことを話す

話しかけている相手について熟知していることを伝える

ソーシャルメディアで練習する

限られた文字制限の中で効果的に伝えなければならないため、TwitterやFacebookでメッセージを発信する練習をする

質問に備える

「なぜ私があなたの団体を支援しなければならないのか?」という、スピーチの後に想定される質問に備える

日本では「寄付は人の顔を見て寄付をする」と言われるが、調査するとやはり、メールや電話で頼まれるよりも対面で依頼されるほうが効果が高いという結果が出てくる。また、米カリフォルニア大学メラビアン教授が調べたところによれば、人間は言語の中身だけでなく、行動や話し方などからもたくさんの情報を発信しているという。

話の内容だけが伝わるのはたった7%にすぎず、実に93%が言葉以外の非言語から伝達されているという驚くべき結果(メラビアンの法則)。赤ちゃんは泣くだけで言葉を使わないが、何をしたいかは伝わる。


ファンドレイジング・コンサルタントへの道

▷ #06 ヒアリングを通じて、前向きな機運を醸成する秘訣
▷ #05 ヒアリングの技術を磨く
▷ #04 話す前に~120%の準備で70%のチカラを発揮する
▷ #03 周囲を引き寄せていくための話し方
▷ #02 コンサルタントに必要な技能
▷ #01 コンサルタントの役割

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