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インパクトラボ

4回目:My寄付ルール1.0ー新人コンサルタントのFR学習帳

はじめに

2023年1月、私は、「My寄付ルール1.0」を策定しました。皆さん、特に、寄付に抵抗やハードルを感じる人が、読んだ後に「これなら楽しそう」とワクワクしてもらえると嬉しいです。

さてもさても、ゆるくリラックスした気持ちでお読みください。

ルール7-1 年間収入3.5%寄付

みなさんは、たった3.5%の人が動けば世界が変わるという話をご存知ですか。私は、偶然TEDを視聴して知りました。

ハーバード大学の政治学者エリカ・チェノウェス氏の研究によると、3.5%の人が集まれば、非暴力な運動で社会を変えてきた歴史があるそうです。しかも、この成功率は、武力を含む抗議活動が26%成功したことに対して、53%の政治変革をもたらしたそうなのです。

My寄付ルールを策定する上で、私は、チェノウェス氏のこの研究にリスペクトを込めて第1のルールを年間収入の3.5%を寄付することにしました。

もちろん、私も全財産の10%を寄付するユダヤの教えを耳にしています。しかし、行動に結びつかないのが正直です。私が、寄付3.5%に決めた理由は、暴力や他者批判をしない社会変革を望む意見表明でもありますが、3.5%であればお財布にもやさしい寄付という理由でもあります。

念のため、誤解がないようにチェノウェス氏の研究も私の寄付ルールも3.5%さえクリアすればいいのではなく、3.5%を超えることがキーポイントです。カッコ悪いと思いますが、私の寄付に限っては年間収入の5%を上限とし、無理しない寄付を採用しています。

※BBC FUTURE(https://www.bbc.com/future/article/20190513-it-only-takes-35-of-people-to-change-the-world)

ルール7-2 毎月500円寄付

私は、マンスリーサポートは500円と決めています。理由は、過去の苦い経験にあります。

社会人2年目の時に、私は、はじめて毎月寄付をしました。3,000円。最初は社会貢献の気持ちが強かったからか気にも止めなかったのですが、海外留学の時にお金がなく、毎月3,000円を負担に感じました。あえなく中途解約、マンスリーサポートを断念してしまいました。その後、私は、再検討することなく10年が過ぎてしまい、私は、この苦い経験を糧に、気持ちを新たに気楽な寄付にしようと思うようになりました。

その結果、第2のルールは、毎月寄付500円と決め、2022年7月から毎月寄付を再開しました。毎月寄付500円にルールを決めることで、おのずと団体の選択肢が絞れています。さらに、私は、1団体に3,000円寄付するよりも6団体に500円ずつ寄付する方がつながりも増えたと感じています。各団体のニュースレターやSNSを通して幅広く社会課題を教えてもらっています。ちなみに、支援したい団体の中で毎月500円を選べない団体の場合は、単発で5,000円の寄付をしています。

ルール7-3 クラファン応援5,000円

私は、友人知人がクラウドファンディングを立ち上げたら、5,000円を応援すると決めています。活動の将来性、使い途の納得感、分野、好き嫌いを一切判断せず、友だちを応援する、第3ルールは、クラファン応援です。

実は、このようにクラファンを応援する立場に立ってみると不思議な気持ちに触れました。クラファン支援をするとすぐにお礼メッセージを送ってくれたり、わざわざ「ありがとう」と伝えてくれたりする人には、次も応援したい気持ちが湧いてきたのです。不思議なものですね。

ルール7-4 街頭募金1,000円

私は、東京で働いていた10年前を振り返ると街頭募金を思い出します。当時、私は、街頭募金を見かけたらお財布の小銭をすべて募金するルールを課していました。昔からルールを作るのが好きだったのかもしれません。

第4ルール、2023年の街頭募金のMy寄附ルールは1,000円紙幣に改変しました。なぜなら、キャッシュレス決済が増え、小銭が減ったからです。小銭がないなら紙幣を寄付しよう。単純です。恥ずかしながら、私には10,000円をポンと出せる資金余力はないので街頭募金は最小紙幣1,000円です。

ちなみに、最近、街頭募金をしに行くと、クレジットカード払いのみを受け付ける団体に出会いました。もしかしたら非営利団体側もキャッシュレスを導入していく潮流なのかもしれませんね。

ルール7-5 海外で寄付

私は、2021年10月にトンガに訪問した際に、日本からお米を持参して、おにぎりを現地の学校や教会、町中で配りました。同時に、ホームレスの方には硬貨をお渡ししました。第5ルールは、海外に出かけたらワンコインを寄付する、です。

実は、私はニュージーランドでこんな体験をしました。私が、ホームレスの方に硬貨を差し出そうとすると、その女性は、わざわざコーヒーを飲み干ました。すると彼女は私に空のコップにお金を入れるように促しました。つまり、彼女はわざわざお金を入れる場所を作ってくれたのです。これは彼女の流儀やその土地のしきたりなのかもしれません。しかし、私は、彼女にコーヒーを無理やり飲ませてしまったと悪い気がしました。皆さんも同じ経験をされているのではないでしょうか。

とある友人にこの体験を話すと素敵な言葉をもらいました。

「Don’t judge just give」

私は、心がスッと軽くなりました。これからも海外に行ったら、私は、その土地のワンコインを生活困窮者の方や教会に機会あるごとに寄付していく意思を固めました。

ルール7-6 寄付教育

南太平洋諸島では親子連れが寄付する姿を頻繁に見かけます。そこで、観察してわかったことがあります。

親が寄付するのではなく親から子にお金を渡して寄付している。私は、この姿をすごくカッコいいと思い、さっそく真似することにしました。日本で2歳児の娘とやってみました。

なんと、私が募金するよりも娘が募金した方が10倍周りを明るい雰囲気に変えてしまったのです。自然と募金を集めている団体の方も街行く人も笑顔になって、その場に会話が生まれたのです。さらには、娘の写真を撮らせてもらいたいという方もいました。

その後、娘を連れて海外旅行に行った時の話ですが、娘が、空港や街で募金箱を見つけると、「Daddy, Donation」と言ってきたのです。私は教育熱心に英語を教えたことはありません。娘が自ら学んで発した言葉に驚かされ、これを曽根家の寄付教育にしようと決めました。

ルール7-7 自らも実践する

私は、当社に在籍しながら非営利団体活動を続けています。私は、非営利団体側、実践者の側面を持つコンサルタントです。

実際、クラウドファンディング、ペイフォワード、募金活動の経験等あります。私は、非営利団体の皆さんと同じ立場にいるからこそ心から共感でき、実践者だからこそ論理だけではないコンサルタントでありたいと思っています。私は、実践を通した戦略提案、伴走支援を肝に銘じ、寄付を募る視点、寄付をする視点、両目で寄付に向き合い、一流FRコンサルタントになってみせます。

まとめ

さて、皆さん、いかがでしたでしょうか。

今回は、My寄付ルールを7つ紹介しました。面白おかしく楽しんでいただけましたか。

次回、第5回目の新人コンサルタントのFR学習帳は、「FRJ2023ファンドレイジング日本」のレポートをお届けします。ライブセッション、オンデマンドを観た感想と、みんなの広場での自社イベント感想、を振り返ります。お楽しみに。


新人コンサルタントのFR学習帳

▷ #12 さようなら新人ファンドレイジングコンサルタント
▷ #11 ファンドレイジングコンサルタント1年目が読んだ8冊の必読書
▷ #10 ファンドレイジングでよく聞く横文字7選
▷ #9 ファンドレイジングに役立つ!事業戦略・マーケティング戦略7選
▷ #8 ファンドレイジングに役立つ!経営戦略フレームワーク12選
▷ #7 Chat GPTにファンドレイジングについて3つ質問してみた
▷ #6 わたしのクラウドファンディング体験記
▷ #5 ぜんぶ観ました!FRJ2023ファンドレイジング日本
▷ #4 My寄付ルール1.0
▷ #3 バースデードネーションとは?
▷ #2 私の寄付先を公開します。
▷ #1 500円から始められる毎月寄付10選
▷ #0 私は、新人コンサルタントの曽根拓也です。

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