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これからの寄付について考えるー2. 下垣圭介さんに聞くオンライン寄付

新型コロナの感染拡大は、寄付者やソーシャルセクターにも様々な形で影響を及ぼしています。寄付者とのコミュニケーションの最前線にいる人たちは、今どんなことを考えているのか。ゲストをお迎えしてインタビューさせていただく、「これからの寄付について考える」シリーズ。

第2回目は、みんなの「いいこと」で溢れる世界を目指して、いいことをしやすくする仕組みを提供しているgooddo株式会社( https://gooddo.jp/)の代表取締役、下垣圭介さんに、これからのオンライン寄付についてお話を伺いました。


下垣圭介さんのご紹介

1984年生まれ。新卒で株式会社セプテーニに入社。以後5年間ネット広告事業の営業・営業マネージャーを経験後、2010年にソーシャルメディア事業の立ち上げを行う。その経験がソーシャルグッドな領域の可能性を強く感じるきっかけとなり、2013年に新規事業として「gooddo」事業を立ち上げる。

コロナ以降の仕事の状況について

下垣さんは、社会貢献プラットフォーム「gooddo( https://gooddo.jp/)」を通じて、オンライン寄付をしやすくするサービスを色々と提供されています。オフラインコミュニケーションがしにくい環境が続いている中で、お仕事の状況に変化はありましたか。

gooddoの仕事としては、今のところ大きな変化というのはないですね。でも、gooddoに参画いただいている国内NPO団体等の中には、オンラインに力を入れようとしていたり、逆に財務状況が厳しくなってオンライン施策の予算を削減したりするなど、色々と影響が出ていると聞いています。

また、オンライン寄付の状況を見ていると、小口の寄付をする人が増えている印象はあります。コロナという一種の災害が発生して、困っている人がいる、誰かのために何かしたい、という人が増えているんだと思います。

国内で活動している団体への寄付の方がより伸びていますが、国際的に活動している団体への寄付も伸びていますね。

これからの寄付について

コロナの影響が長期化することがわかってきた今、支援者コミュニケーションの軸をオフラインからオンラインに、という動きがあるのかなと思っています。実際、色々な団体のオンライン寄付の状況を見ておられる下垣さんは、どう感じておられますか。

オフラインでのコミュニケーションが難しくなっている中、オンラインに力を入れないと、という空気感が強くなっているのは間違いないです。

「オンラインでは伝わりきらない部分がある」という意見もありますが、5Gのように技術的な面でもオンラインでのコミュニケーションはしやすくなってきていますし、オンラインの伝え方のレベルは、これからもっと上げていけると思います。

寄付は、最終的にロジックじゃない要素があります。エモーショナルなことが、最後のひと押しになることがあるので、血が通ったコミュニケーションと言うか、Face to Faceと同じような体験ができるコミュニケーションをオンラインでもできるようにしていきたいです。

例えば、今なら動画がわかりやすいコンテンツのひとつですよね。代表が話すパターンもあるし、職員が、なぜこの仕事をしているのかという想いを語るのもとてもいいと思います。あとは支援者の目線で、なぜこの団体に寄付をしているのかのインタビューなど、活動現場や、少し先の未来をイメージしてもらえるようなコンテンツ。また、動画を使った双方向のコミュニケーションを考えてもいいですね。

動画と言うと、既存支援者へのコミュニケーションに強いイメージがあるんですが。寄付者ではない人に「最初の寄付」のハードルを超えてもらうのにも、有効なんでしょうか。

はい。有効だと思っています。団体のことも活動内容も知らない人に、動画広告を見てもらうことで、認知や理解のレベルを上げ、気持ちを大きく動かすことができます。ロジックを超えた気持ちの部分に、動画はすごく相性がいいんです。

個人的には、ゼロを1にするところに面白みを感じるので、「最初のハードル」のところで有効なコミュニケーションをこれからも考えていきたいです。

これからのソーシャルセクターについて

コロナ禍がソーシャルセクターの役割に与えた影響、みたいな話をしたいなと思うんですが。ばっくりしたテーマですみません。下垣さんが感じていることがあれば、聞かせてください。

そうですね。行政の限界、みたいなところは、多くの人が感じたんじゃないかと思います。様々な立場、主義主張の人がいるの中で、何もかも行政に任せるのは難しいと思います。
そういう多様性を受け止める仕組みをつくろうとする中で、ソーシャルセクターの役割が重要になりますよね。

コロナだからソーシャルセクターが新しい役割を担うようになると言うより、コロナの経験を経て、ソーシャルセクターが担ってきた役割の重要性が高まる、と言う感じでしょうか。

今までより幅広い人たちに注目されるようになると。

そうですね。だから、今までよりわかりやすい説明をしないといけないと思います。いい意味で一般化し、理解されるためのコミュニケーションをとるということですね。つまり、大事なものを失わずに、広めていけるテクニックが必要になってきます

今、力を入れていることについて

ありがとうございます。最後に、今下垣さんが特に注目していたり、力を入れていることを伺いたいと思います。

やっぱり、オンラインのファンドレイジングですね。まだまだ伸びしろがあると思っています。

みんなNPOとか寄付とかを知らないだけで、知ったら行動が変わるなって、最近改めて思うんですよ。世の中を良くしたいとか、誰かを助けてあげたいとか、そういう気持ちは結構みんなあるんですよね。そこに具体的な選択肢を伝えることができたら、これならやれるなと思う人がきっといる。

知れば、行動すると。下垣さんはそういう、人間に対する全幅の信頼、みたいなもの持っていますよね。

本当に、知れば行動が変わると思うんですよ。その次のToDo がわかっていないことが課題だし、チャンスだとも思う。さっきも言いましたけど、行動したことなかった人が行動する、その「ゼロが1になるところ」に意味があるし、そこが一番面白いです。

人は、幸せを感じるために生きていると思うし、自分の行動で誰かが救われたりしたら、幸福を感じられる生き物でしょう。寄付は、幸福な人がそうじゃない人に対してするもの、ではなくて、結果としてお互いに幸福になっちゃうものだと思うんですよ。誰かの幸せのために支援したら、自分の幸福感が上がったみたいな。

そういう体験を、オンラインでもっとたくさんの人に提供していきたいなと思います。

下垣さん、今日は楽しかったです。ありがとうございました!

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