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インパクトラボ

あなたらしく12月の寄付月間を過ごすためのヒント

12月は寄付月間。「欲しい未来へ寄付を贈ろう」のスローガンのもとに、民間連携で始まってもう今年で5年目となる。「寄付月間(Giving December)」とは、NPO、大学、企業、行政などで寄付に関わる関係者が幅広く集い、寄付が人々の幸せを生み出す社会をつくるために協働で行う、12月1日から12月31日までの全国的なキャンペーン。
http://giving12.jp/

今年は、さらに拡大を図ろうと寄付を促すビデオをつくり、47都道府県すべてで、公式認定企画が実施されるなど広がりをみせている。

寄付月間の公式サイトでは、寄付月間でのおすすめアクションとして次の4つが紹介されている
1) イベントに参加してみよう
2) お金やモノで寄付してみよう!!
3) 寄付の受け手側のみなさん、寄付者・支援者へ感謝の気持ちを伝えてみましょう!
4)「#寄付月間」を添えて、SNSで発信しよう!

そこで本稿でも、同様にこの4つに沿っておススメの過ごし方を紹介していこう。きっとあなたらしい寄付の仕方、進め方、楽しみ方があると思うので、令和最初の寄付月間にぜひともお役立てください。

1) イベントに参加してみよう

寄付月間の公式サイトではイベントカレンダーの形式で12月に予定されている公式認定企画(イベント)が多数掲載されている

その中でも、おススメは、ファンドレックスが呼びかけて実施している12/19「ソリューション・プロバイダーズ・ミートアップ」だ。「社会を変える」をテクノロジーやサービスでバックアップするソリューション・プロバイダーが一堂に会する、おそらく日本で初めてのイベント。すでにビジネス化されている方だけでなく、今チャレンジされている方、アイデアをお持ちの方、アイデアの種をお持ちの方等々。多くの方々と一緒に、未来を変えるソリューションについて考え、発想する時間を持ちたいという思いで企画している。多様な方々にぜひともお集まりいただきたいと期待している。

[開催概要]
日 時: 2019年12月19日(木)19:00-21:00
会 場: READYFOR株式会社 (地下鉄・半蔵門駅4番出口から徒歩4分)
102-0083 東京都千代田区麹町1-12-1 住友不動産ふくおか半蔵門ビル2階
参加費: 3,000円(税込) 軽食・飲み物代含む
お申し込みはこちら

[主なプログラム]
・IDEAS for IMPACT 2019最優秀賞グランプリ受賞者によるプレゼンテーション
・トークセッション:ソーシャルセクターに革新をもたらす「次世代ソリューション・プロバイダー」とは
・新たなソリューションにつながる交流タイム

2) お金やモノで寄付してみよう!!

寄付するには、いろいろな方法を選択することができるが、せっかくだから、あなたらしいやり方にこだわってみてはどうだろうか?

自分なりの「寄付のルール」にしてみる

例えば、今年を振り返って、よく食べたなあ、飲んだなあという人はその喜びをお裾分けするために、一回外食に行ったつもりでその代金を子ども食堂や貧困に取り組む団体に寄付してみるとか、マラソンなどにチャレンジしている人は累計走行距離に応じて、寄付するというのもいいかもしれない。とにかく自分の楽しみが誰かのために役に立つというのは、気持ち的にもポジティブになれるものだ。

お金ばかりでなく、身の回りの物を贈って、それが団体への寄付になる場合も

年末は大掃除など新年を気持ちよく迎えるため整理整頓を進める機会が多いかと思うので、そうした機会を利用しよう。最近では大学なども古本寄付を受け付けたり、古いスーツ、ブランド品を受付するところもある。また年始の挨拶である年賀状も書き損じたりしたものは、寄付として受付している団体があるので、いわば家に眠っている「お宝」を役立てることで気軽に参加できる。

12月に多くなるふるさと納税も寄付のひとつの方法だ

ふるさと納税といえば一部の自治体が過熱する返礼品合戦などでも話題になったが、以前の本稿で「首里城の事例」で紹介した通り、災害支援などにも使える(しかもこの場合、返礼品はないにも関わらず、数多くの支援が集まっている)。
「令和キャッシュレス元年を迎え、寄付の動きが加速化した要因は?!」

多発する災害への対応だけでなく、今後起こるであろう大災害などへの備えに取り組みするとか、この地域にこんなものがあればいいなと思われるものを、みんなの力を合わせると実現できるなど、地域だけではできないことを地域外にいる方々の協力で成し遂げていくことは、まさに「欲しい未来に寄付を贈ろう」となっている。

加えて、それまでは地域内でしか流通していなかった地元産品が「返礼品」として舞台を日本中に広げて流通することは、これも地域だけでは支えられないものをその気になれば範囲を広げて支えることであり、まさに関係人口の拡大で、地域で流通するお金も多くなっていく。季節の返礼品があることから、春のふるさと納税、夏のふるさと納税と季節に応じてふるさと納税するのか今のトレンド。またマンスリーサポーターの仕組みを取り入れている自治体もあるので、ふるさと納税をきっかけとして「その地域のファン」になることの可能だ。

ふるさと納税の紹介サイトやクラウドファンディングのサイトでは、ふるさと納税によるクラウドファンディングをGCF=ガバメント・クラウドファンディングとして、地域の課題解決の面を強めて、支援を集めている。それまでは地域名だけだったのが、こうした取り組みに参加すると俄然、リアルにその地域が身近な存在としてクローズアップされてくるので、特にお勧めしたい。


おススメのプロジェクト

ワンコプロジェクト(広島県神石高原町)
犬の殺処分ゼロを目指して取り組み、神石高原町とピースウィンズ・ジャパンが協力して広島県内の殺処分を止めるために2016年から全頭引き取りを開始、ここ2年が活動の正念場

山鳥毛里帰りプロジェクト(岡山県瀬戸内市)
「日本刀の聖地」と呼ばれる瀬戸内市長船(おさふね)地域から生み出された「備前刀」は、古来より名刀として名高く、現在、国宝に指定されている刀剣111振りのうち半数近い47振りを備前刀が占めるが、岡山県に残る国宝刀は3振りで、聖地・長船にはまったくないことから、備前刀の最高峰と評される戦国武将・上杉謙信の愛刀として知られる国宝「山鳥毛」里帰りを実現させて、教育・文化・観光に活かしていこうとしている。

みんなの美術館プロジェクト(長野県)
50年にいちどのビックチャンス、信濃美術館にあなたの名前を残しませんか?触れる美術作品と映像作品を制作し、新美術館の無料ゾーンに展示したい!

佐賀県のCSOプロジェクト
佐賀県では、様々な担い手によって多様な社会的課題を解決を図りたいと「CSO(NPONGO)誘致」に取り組んでいます。そのなかで多くの団体が拠点を佐賀県に持っていますが、いくつかの取り組みをご紹介します。

子ども宅食応援団(佐賀県)
「こども宅食」は、東京都文京区ではじまった、生活の厳しい子どもの家に、定期的に食品を届ける取り組み。 食品のお届けをきっかけにつながりをつくり、 見守りながら、食品以外の様々な支援につないでいきます。この「こども宅食」を、日本中に広げていきます!

災害が起きたとき、必要な支援を必要な人びとに一刻も早く届けたい!(佐賀県)
増大化する自然災害。アジアパシフィックアライアンス・ジャパン(A-PADジャパン)は、大規模災害時の緊急人道支援活動、復興支援活動、防災や減災のための活動を行っています。大規模な自然災害の発生後72時間(3日)は、ライフラインや交通機関が途絶し、被災地外からの人的・物的支援の受入れが少ない状況が続き、行政も機敏に動けず、救助や支援の手が行き届かない状況が発生します。A-PADジャパンは、航空機やヘリなどでいち早く被災地に行く高いロジ能力を活かして、一刻も早く一人でも多くの命を救います。

3) 寄付の受け手側のみなさん、寄付者・支援者へ感謝の気持ちを伝えてみましょう!

これには、ぜひ寄付者の皆さんと楽しみながら、寄付について考えることができる機会をつくってみてください。すでにある公式認定企画は、どんどんいいアイデアを「まねて」そこから自分らしい取り組みを創り出していきましょう。

また応援されたメッセージや寄せられたコメントは、受け取って本当に心が温まる思いがしますが、それに対して返信するだけでも、顔と顔が見える関係になるでしょうし、許可を取って公開してもよい場合には、その方だけでなくそれを読んだ方も「あっ自分もこんな気持ちになってみたい」「こんな体験をしてみたい」と思われるもの。ぜひ、こうした双方向に思いを通じ合える機会をつくってみてください。

4) 「#寄付月間」を添えて、SNSで発信しよう!

参加したことをどんどんSNSなどで紹介しましょう。いままでなかった繋がりが広がるのも12月の寄付月間からのステキなプレゼントのひとつです。

ぜひ、皆さんも参加して「欲しい未来に寄付を贈ろう」


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