コミュニケーション
支援者の心をつかむ(超私感)寄付したくなる動画5選
2018年度の総務省の調査によると、スマートフォンの個人普及率はおよそ6割。ティーンエージャーから50代に絞ると7割を超えています。
このスマホをはじめとするモバイルデバイスの普及と、早ければ今年中にも5Gがスタートすると言われるインフラの進化に伴い、大手SNSをはじめ様々な業界が、動画コンテンツに力を入れてきています。
そもそも動画は、1分間で、文字だけのWEB 3,600ページ分の情報量があると言われるほど効率的な情報伝達ツール。NPOでも、しっかりコミュニケーションに取り入れていきたいですね。
(超私感)寄付したくなる動画5選
ここからは、世界のNPOが、PRやファンドレイジングや感謝を伝えるために制作・公開している動画から、私がもっとも寄付したくなると思った動画を5本、ご紹介します。
結果的に英語の動画ばかりになってしまったので簡単な説明をつけましたが、言葉がわからなくても、伝わるものがあると思います。英語が得意じゃない方も、ぜひ御覧ください。
ちなみにこれらの動画、大袈裟じゃなく、本当に泣きながら選定しました。涙もろい方は、閲覧環境選んでくださいね。
まずは、寄付の大切さと寄付への感謝を伝える動画を、2本。
1. 国境なき医師団
紛争地域や自然災害の被災地等で、独立・中立・公平な立場で医療・人道援助活動を行う民間・非営利の国際団体「 国境なき医師団」。
寄付をお願いする動画ですが、言葉による説明もいらない、寄付と現場がつながっていること、寄付が現場を支えていることがイメージとしてとてもよく伝わる映像です。
Support Doctors Without Borders.
国境なき医師団をご支援ください
2. Ronald McDonald House
お家から遠く離れた病院に入院しているお子さんとご家族のための第二のわが家として、お子さんの治療に付き添うご家族のための滞在施設を提供している「Ronald McDonald House」。
マクドナルドの店舗にも募金箱を設置して、寄付を募っています。
マクドナルドの店舗で募金箱にお金を入れたら、突然流れ始める映像。娘を心臓病だと診断された女性が、その診断を聞いた時の気持ちや、マクドナルド・ハウスがあったおかげで娘の近くにいられていること、娘に孤独を感じさせずにいられていることを、感謝とともに語ります。
映像を観ている方たちの表情にも、ぐっときますよね。
You might not always see the impact of your donations.
But our families feel it. Thank you.
あなたの寄付がどんなインパクトを生んでいるのか
わかりにくいこともあるかもしれません。
でも、私たちの家族は体感しています。ありがとう。
Keeping families close.
家族を、ずっと近くに。
次に、少し遠く感じてしまう課題を、自分ごととして考えてもらう工夫がされた動画を、2本。
3. Save the Children
子供らしく生きる「子どもの権利」 (生存、成長、保護、参加) の実現に向け、世界中の子供たちといっしょに、生活をすぐに良くしてそれがずっと続くようにすることをミッション に活動している「Save the Children」。
難民と呼ばれる人たちが、私たちと同じ普通の人たちであること。紛争が、そんな普通の人たちから、いかにして幸せな生活を奪っていくのかを、イメージとして伝える動画です。
JUST BECAUSE IT ISN’T HAPPENING HERE,
DOESN’T MEAN IT ISN’T HAPPENING.
ここで起きていない、からといって
起きていない、ということにはならない
4. Maggie’s Centres
がんになった人と、その家族や友人など、がんに影響を受けるすべての人が、気軽に訪れて、話をしたりサポートを受けることができる「Maggie’s Centres」。
映像は、男性が病院でがんの告知を受けるところからはじまります。家に帰っても、家族を気にして悲しみにくれることもできませんが、マギーズセンターを訪れ、カウンセラーや仲間と関わる中で、少しずつ落ち着きと笑顔を取り戻していきます。
健康な時は、病気になることをなかなか想像できないものですが、もし彼が、自分や、自分の大切な人だったら、こんな場所があってほしい。そう思います。
A breathing space for those
living with cancer.
がんと共に生きる人たちのための
息がつける場所
最後の1本は、少し変わった角度から。
5. Teach For America
一流大学の学部卒業生を、教員免許の有無に関わらず大学卒業から2年間、米国内の教育困難地域にある学校に常勤講師として赴任させるプログラムを実施している「Teach For America」。
動画では、「その先生に出会うまでは学校が嫌いだった」とか、「その先生のおかげで科学が好きになった」とか、「その先生が世界への扉を開いてくれた」とか。様々な人が、学校の先生への感謝と思い出を語っています。
Teach for America設立の背景には、教員の人材不足という課題もありました。教員という職業の素晴らしさを伝えることは、これから将来を選ぶ若者に教員を選択肢に入れてもらうことと、支援者や潜在支援者に質の高い教員がいることの大切さを知ってもらうことの両方につながります。
私自身この動画を観て、先生って、誰かの人生に大きく影響する素敵な仕事なんだなと、改めて尊敬しました。 先生も、こんな風に感謝されているとわかったら、嬉しいですよね。
TO THE TEACHERS WHO REACH US,
THANKS FOR BEING THE #BEST TEACHER EVER
わたしたちに関わってくださった先生がたへ
人生で最高の先生になってくれてありがとう
動画を作る時の3つのポイント
まとめに代えて、自分たちの団体でも動画を活用してみたいなと思われた方のために、動画を作る時のポイントを3つ、お伝えします。
①目的を明確にする
寄付のお願い、寄付者への感謝、取り組んでいる課題の認知向上、成果の報告などなど。
動画で伝えたいことは様々あると思いますが、ひとつの動画の目的は、できるだけひとつに絞り込んで作りましょう。
②動画を観た人に、次にできることを提示する
寄付、シェア、キャンペーンへの参加、検索など。動画を観て心が動いた人に、次にとって欲しいアクションを提示しましょう。
寄付なら寄付フォームへの誘導リンク、キャンペーンならハッシュタグなど、アクションに必要な情報の表示もお忘れなく。
③動画の長さは短めに
今回ご紹介している動画のうち、国境なき医師団、Ronald McDonald House、Maggie’s Centreは1分、Save the Childrenは1分半です。
Teach For Americaの3分弱は、少し長く感じた方も多かったのではないでしょうか。
前述の①動画の目的にもよりますが、動画は1分以内を目安に作りましょう。
寄付したくなる動画5選。いかがだったでしょうか。
今回ご紹介したもの以外にも、素晴らしい動画がたくさん公開されています。ご興味を持たれた方は調べてみてくださいね。
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