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1回目:ファンドレイザー必読!「寄付」に関わる横文字5選ー2年目コンサルタントのFR学習帳

はじめに

みなさん、こんにちは。

新人コンサルタントのFR学習帳は全12回を終え、今月から2年目コンサルタントのFR学習帳にアップデートして新たなスタートを迎えます。新人コンサルタントで執筆した経験を活かして今日から12回に渡って毎月お届けします。

早速、2年目シリーズの第1回目は、新人シリーズで好評でした用語解説を取り上げます。今回のテーマは、ファンドレイジングコンサルタントらしく「寄付」に関わる横文字にしました。ぜひぜひ読んでみてください。

1.ハウスリスト

ハウスリストとは、NPOをはじめとした非営利団体の既存の支援者リストを指します。

ハウスリストには、既存支援者の方々の寄付履歴や連絡先、コミュニケーション履歴が書き込まれています。既存支援者は年齢とともにライフステージも変化していくので、定期的にハウスリストをメンテナンスしましょう。その結果、非営利組織がキャンペーンを展開する時に、寄付者と円滑なコミュニケーションを図ることに役立つことにつながります。

こうしたハウスリストの有効活用によって、非営利組織のプロジェクト単位に合ったメッセージの最適化に成功し、よりパーソナライズされたアプローチを目指してください。

2.ドナーレンジチャート

認定ファンドレイザー講座(ファンドレイジング協会)から抜粋

ドナーレンジチャートは、寄付者の寄付金額を範囲別に図式化したチャートです。

ドナーレンジチャートは、小額から大口までの寄付額を区切り、各範囲における寄付者の数や総寄付額を示します。実際、多くの非営利組織の寄付実態において、全体の20%の支援者が寄付総額の80%を占める傾向にあることは有名です。

ドナーレンジチャートを作成することで非営利組織は数字を元に寄付の分布や特定の金額帯での支援の構成比率を視覚的に理解し、ファンドレイジング戦略の最適化に筋道を立てることができます。

3.ドナーピラミッ

認定ファンドレイザー講座(ファンドレイジング協会)から抜粋

ドナーピラミッドは、非営利組織における寄付者コミュニケーションの階層化モデルのことです。

これは、1回目の寄付者を起点に考えると分かりやすいです。1回目の寄付から2回目3回目と繰り返し寄付をしてもらうには、団体からの適切な働きかけが重要です。リピートおよびマンスリーサポーターはコアな支援者層に分類され、次第に上層に進むにつれて大口寄付者や遺贈寄付者といった分類に分かれます。非営利団体は一つ上の上位層に支援レベルを上げてもらえるように働きかけを工夫しましょう。

もちろん、階層を上げる働きかけと同様に、ピラミッドの各層ごとに適切なコミュニケーションを取ることも重要です。たとえば、1回目の寄付者より下層にあたる潜在層と呼ばれる層はいきなり支援を呼びかけるよりも、そもそも団体への関心を持ってもらうことや参加を促すアプローチを取ることが肝要です。上位層への押し上げ一辺倒ではなく、階層ごとの施策もファンドレイジングに不可欠です。

このようにドナーピラミッドを上手に活用して長期的な成長に向けた戦略を立てましょう。

4.ステークホルダーピラミッド

認定ファンドレイザー講座(ファンドレイジング協会)から抜粋

ステークホルダーピラミッドは、ドナーピラミッドと混在しそうな言葉ですね。この記事を通して両者の違いを改めて確認していきましょう。

ステークホルダーピラミッドとは、非営利組織とその周囲との関係性を示したモデルです。ステークホルダーピラミッドには、受益者、支援者、スタッフ、コミュニティなど個人法人問わず全ての関係者が含まれます。上位層であるほど、団体との関係が濃密であり、下位層であるほど、団体と希薄な関係といえます。

最下層を例にあげると、団体が掲げる社会課題や価値創造に興味関心はあっても「この団体でなければならない。」「この団体がよい。」といえるほど自団体にコミットする動機がない層だといえます。非営利組織は、ステークホルダーピラミッドにおいても上位層にステップアップしてもらうことを目指すとともに、こうした各層の理解に努め、関係層ごとに適切なアプローチ施策も重要です。

異なる層との相互作用も検討し、より適切なコミュニケーション戦略を立てましょう。

5.マッチングギフト

マッチングギフトは、主に民間企業が従業員の寄付額に対して同等または特定の比率で寄付を行う制度のことです。

これは従業員の満足度を高めるとともに、企業も社会貢献活動につながります。実際、従業員の方は、自身の寄付が倍増されることで、より積極的に非営利活動に参加する動機づけになりますよね。

こうしたマッチングギフトは、民間企業が社会的責任を果たす一環として注目され、従業員と非営利組織の関係構築の促進にも役立ちます。

おわりに

いかがでしたか。

今回は、寄付にまつわる横文字を5つ紹介しました。どの言葉もファンドレイジング業界の頻出用語で重要です。

ぜひ皆さんも自分の言葉に変えてファンドレイジング生活の中で使ってみてください。


2年目コンサルタントのFR学習帳

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