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モチベーションに関するヒアリングで見えたこと―モチベーションを上げると結果として効率が上がる

ごきげんで働くことを日々探求しており、モチベーションに関する団体の工夫をヒアリングしています。まだわずかではありますが、ヒアリングから、モチベーションを上げるための側面は2軸あるということが見えてきました。今回はそれを4象限の図にしてご紹介いたします。

モチベーションを上げるために必要な2軸、1つは制度的な面、もう一つは感情的な面です。

感情面は、最近よく言われる心理的安全性ということになるのですが、制度と心理的安全性は片方に寄らず、両方を上げていく視点が必要です。

モチベーションを上げるための2軸

制度面

制度面とは、組織やチームを運用するルールとして導入されているものです。例えば以下のようなものです。

  • 自由裁量につながるように、権限移譲を行う
  • マネジメント機能を分解し、意思決定を個々人へ分散していく
  • ITツールを活用して業務の情報共有を徹底する
  • 面談などで、個々人のやりたいことを共有する
  • Mtgなどを通して、個々人が納得する業務調整や役割分担を行う

制度の運用のためには適切なリーダーシップも必要です。リーダーシップについては、PSM(参考:Public Service Motivation 過去記事「PSMとは」)でも「変革的リーダーシップ」として言及されており、重要な側面になります。

感情面

もうひとつの軸である感情面も非常に重要です。メンバーを「人」として扱うことで、心理的安全性に配慮する工夫が見られました。

ヒアリングの中では、以下のようなこだわりの事例が見られました。

  • 組織の価値観、文化の醸成を大切にする
  • 個々人の感情をお互いに受容する、「人」として見る
  • 個々人の多様性を理解する
  • 個々人は自律して、ミッションの実現に貢献する意識を持つ
  • アサーティブなコミュニケーションを行う

特徴的なのは、制度(ルール)通りに運用すれば良いとしているわけではなく、感情に配慮することを「わざわざ意識して」仕事をしているのです。これは、必ずしもリーダーだけが行うものではなく、ハブになる役割の人が存在している場合もあります。

また、個々人の自律も非常に重要です。感情的にわがままにふるまって良いというわけではないので、ミッションに共感して目標を達成するために、自分の感情を自覚しどのようにコントロールするか考え、時にはアサーティブなコミュニケーションを行い、自分の負の感情の部分を伝える必要があります。

離職の危険性?

ここから少し展開して考えますと、離職の危険性でも2つのパターンがあると考えられます。例えば縦軸の制度面の取り組み度合いが高い組織では、自由裁量度が高くリーダークラスでは色々なトライが出来る職場となります。その一方で心理的安全性の度合いが低いと、メンバーの立場の人には成果ばかりが求められているように感じ、離職の危険性が出てくる可能性が考えられます。一方で、横軸の心理的安全性は高く縦軸の制度面が弱い組織では、組織の雰囲気は良いがもしかするとリーダークラスが経営層などからのプレッシャーを抱え込みスタッフ層にミッション達成の困難さを伝えられてなく、苦労されているのかもしれません。

どちらのケースでも、2軸で考えることで、モチベーションを上げることが出来ると考えます。働く人のモチベーションを上げることは、成果が上がることに繋がり、結果として効率が良いという声もヒアリングでは聞かれました。

心理的安全性が担保されて、人は初めて力を発揮できます。期日や数字に追われるなど、萎縮している中では充分に自分の力を発揮できません。また目標の納得度が低い場合も効果を発揮できません。

人には日々感情的な凸凹があるので、個人レベルの感情の凸凹を許し、組織やチームで補い合うと、結果的にうまくまわるようになります。

組織として成果を上げるためにも、そもそも人間らしく働くためにも、2軸を意識し、特になかなか意識されない心理的安全性を大切にすることを、私は伝えていきたいと思います。

 長谷川 綾 Linkedin

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